東日本大震災慰霊法要へ参加

平成28年3月10日、11日に被災地各地にて東日本大震災慰霊法要が行われ、秋曹青から会員が参加しました。

3月10日 福島県伊達市・成林寺様にて

午後2時46分の黙祷の後、全国曹洞宗青年会主催による慰霊逮夜法要が行われました。写経納経塔前にての慰霊法要と、全日仏青による法要、そして寺院非常用備蓄設備・ストックヤードによる炊き出し実演が行われました。

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3月11日 岩手県大槌町吉里吉里・吉祥寺様にて

正午より吉祥寺本堂にて慰霊法要、その後吉里吉里海岸まで行脚し、午後2時46分に黙祷、その後供養法要が行われました。

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3月11日 岩手県山田町・龍泉寺様にて

午後1時より全曹青『活動の灯』前にて法要を行いました。その後1時半より本堂にて歎仏法要が行われました。午後2時46分に黙祷をし、その後客間にてお集りの方々とともにお茶を頂きそれぞれにお話を伺いました。

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写真提供:全曹青、新川泰道師

3・11慰霊法要に随喜して

三月十一日、山田町龍泉寺様で行われた東日本大震災被災物故者の慰霊法要に随喜させていただいた。震災から五年を迎え、また一年が経過したことを実感する。

慰霊法要は歎佛にて、全国各地から参集した多くの宗侶で厳修され、参列の皆さんと共に物故者各霊位の冥福への祈りを捧げた。とても厳粛な雰囲気の中、声明と共にお拝を重ねる。歎佛供養というのはなんとありがたい供養であろうか。

昨年の慰霊法要の際は猛吹雪のため途中で法要随喜を断念せざるを得なかった。そのことを思い返し、震災当日の寒さを思う。今年は例年になく春めいてはいたが、それでも暖房なしではとても寒い。

庫裡には真ん中に大きな薪ストーブがあり暖が取れる。震災の時にも、そこでお寺にいらした方と時を過ごしたそうだ。堂頭様は当時お寺に来る方にどんな薪でもいいから一本ずつ薪を持ってくるように言ったそうだ。気兼ねなくお寺に来ることができるような配慮であったと思う。話をしたくて来る方、一人で過ごしたくない方、暖を求めて来る方、家族を失った方、様々な理由の方がいたと思う。寒い季節、暖があるところには人が集まる。話をしなくてもそこにいる理由があるというのはいいかもしれない。外にも薪ストーブがあり、本堂前には足湯の設備が用意されていた。法要後には茶話会も開かれそれぞれ思い思いに時間を過ごした。

そして、その日の夜には照明を使わずにろうそくの明かりで過ごすそうであった。そこまでは参加できずに帰路についたが、震災当時停電は私の住んでいる地域でも二日続いた。極力電気を使用しないで過ごす日はそれぞれの季節、天候で体験しておく必要がありそうだ。

この日をとおして感じたのは、お寺はやはり地域の中でお寺にしか担えない大きな役割を持っている。また、その役割を担うべきであるとも感じたし、少なくとも自分もそうありたい。それはやはり住職しだいだとも思う。まずは自分の足元をしっかりしなくてはいけない。

十八教区 全應寺 佐藤宗明 九拝