令和2年度 住職学研修「仏教・お寺の可能性ー両祖の教えに学ぶ」

講師:大本山永平寺 単頭 寿松木 宏毅老師
   大本山總持寺 単頭 柴田 康裕老師

 3月9日、両本山の単頭老師を講師に迎え令和二年度住職学研修が行われました。今回はコロナ禍ということでZOOMを利用してのオンライン研修となりました。
 偶然お二人とも横手市の御住職です。そんなご縁もあり、両本山で修行僧の指導に当たるお二人から「仏教・お寺の可能性ー両祖様の教えに学ぶ」と題しご講義をいただきました。また冒頭では東日本大震災で亡くなった方々への黙祷が行われました。
 講義の中で寿松木老師は、ありふれた事でも一生に一度きりで他の人にも変わってもらえない、そんな私たちだからこそ仏道に照らした姿勢や態度、「道心」が大切であると仰っていました。
 柴田老師は、瑩山禅師の純真な求道心と世俗との関わりを離れられない現実との葛藤の中でも仏道を歩もう、広めようという志を忘れない姿勢の大切さ、また教えをしっかりと自分の血肉する大切さを仰っていました。
 またお二人とも「衆生と共に」が大切だと仰っていました。仏道を行ずることは独りよがりになってしまいそうですが、「私たちが坐禅できるのは檀家さんだったりいろんなおかげで坐禅できる環境に身を置かせていただいている、そんな謙虚な姿勢が大事だ」という柴田老師の言葉が印象的でした。
 今回が今期最後の研修となりました。寺院や仏教の可能性について研鑽を積んできた今期でしたが、私たちの基本となるのは釈尊や両祖の教えです。基本を再確認するような講義を本山の単頭老師をお勤めのお二人から、同時に拝聴させていただける貴重な機会となりました。