平成28年 仏法興隆花まつり千僧法要に参加して

文:秋曹青副会長 菅原芳徳

平成二十八年四月二十六日(火)、奈良市東大寺大仏殿において「花まつり 千僧法要」が開催され、この度、通年二十九回目となる超宗派法要に随喜させて頂く勝縁をえて、悠久の古都に行って参りました。
東大寺様には個人的には、高校の修学旅行と、京都の寺院に役僧として勤めていた折に一度、家族で参拝させて頂いたのみで、実に十年ぶりでありました。
前晩に大阪入りし、当日奈良市に向かいましたが、昼前の時点にて既に初夏の陽射しであり、一般参拝者の中には、Tシャツ短パン姿という軽装の方々も多く見受けられたように思います。

境内に到着してすぐ、南大門の巨大さに改めて圧倒され、各宗派【鎌倉仏教といわれる新仏教系】の御本山の集中している京都の寺院等と比べても、その偉容さには目を見張りました。
近くの茶屋にて簡単にお昼をすませ、法要開始の一時間前には全日本仏教青年会によるご挨拶と事前法要の説明があり、午後一時の法要十五分に各宗派ごとに整列をし、オリンピックの入場行進のように沿道の参拝者、観光客の驚嘆の歓声と神妙なる祈りを受けながら、大仏殿へと歩を進めました。行列中、曹洞宗をはじめほとんどの宗派は、静静と歩いておりましたが、日蓮宗の方々が持っていた団扇太鼓のような鳴らし物と掛け声が目立っているようでした。大仏殿向拝部分において、真言宗系の大太鼓集団が、法要開始の機運を盛り立てる鳴鼓を境内中に響かせておりました。

全曹青Facebookより

法要自体は全日本仏教青年会加盟団体のうち5つの青年会が持ち時間十五分~二十分くらいの持ち時間で進めているようであり、我々曹洞宗は、全曹青の安達会長さんを導師に転読大般若を行い、他の宗派方にも二名ずつ、転読に随喜いただいている模様でした。曹洞宗侶の法要中の座位は、大仏正面からみて北東部分でありましたので、法要中はほぼ、大仏様の背面を眺めながらでありました。それぞれの宗派の持ち味がでる法要でありますが、般若心経等、皆で唱えられる時間のものがあるとやはり一体感が生まれていいものだなと感じました。
大仏殿の法要終了後には、三十年近く前にこの千僧法要の発願を記念して建てられたアジョカピラ宝塔前にて、やはり般若心経を唱えた後、場所を再度変え、中外門にて記念撮影を撮り終了、と相成りました。

個人的な心情としては、やはり行列をなして、やっと毘盧遮那仏に相見させて頂き、その尊類を拝ませて下さった(大仏様は、睨んでいたような気もしますが…)ことに、「あぁ、ありがたい…」という感慨無量の心持ちが自然と出る感じでありました。
やはり私たちは、仮に観光気分であったとしても、仏・菩薩を前にすると、自然と掌を合わせ法悦に感謝する一沙門となるものなんだと、妙に納得した感じもありました。
今回は時間の都合で、法要後の様々な宗派の交流懇親会には参加出来ませんでしたが、機会があれば、他宗の僧侶方の考え・お話を伺ってみたいものだなと思いました。

千年以上前の奈良時代、聖武天皇が仏法の興隆による万民の救済、安寧を祈念して建立された古の時代に想いを馳せ、今の自分につながる機縁に感謝する大変有意義な一会でありました。

合掌

参加の二人(右:菅原副会長  左:田中事務局長)