秋曹青の履歴 > 平成13〜14年度 >  曹洞宗青年会 第27回東北地方集会・秋田大会

平成14年11月15日 於 秋田キャッスルホテル


公開シンポジウム


「この一日の身命は・・・ 〜“自殺”の問題が問いかけるもの〜」

基調講演
◆五木寛之氏(作家) 基調講演 演題 :『日本人のこころ』◆


◆五木氏の講演に耳を傾ける参加者◆

 シンポジウム当日は、約800名を超える参加者で会場が埋め尽くされました。

 基調講演の中で五木氏は、人の苦しみや悩みへの対処として「慈悲」の心が大切である。 
  「慈」は父親のような相手を励ます積極的なイメージであり、「悲」は母親のように相手に寄り添う感傷的なイメージがある。明治以降の日本では特に前者が重視されてきた。
  しかし、心が乾き命が軽視され、潤いをなくした現代社会の中で苦悩する日本人にとって今必要なのは、ただ励ます「慈」ではなく、そっと寄り添い話を聞いてあげるような「悲」の心がより重要である。
 毎年、小さな国の人口に匹敵する人数(約3万人)が自殺している『見えない戦争』の中にいる日本で、 『悲』こそ心が乾き切りかけている現代社会への「潤いの水」になるのではと説かれた。

パネルディスカッション
◆パネルディスカッション◆

コーディネーター
 斎藤容一郎氏(写真左)
 (前秋田魁新報取締役・ポート秋田代表取締役社長)

パネラー
 門脇 允元師 
 (林香院住職・ 仙台「いのちの電話」理事長)

 吉岡 尚文氏  (秋大医学部教授)

 佐々木久長氏  (秋大医療短大助教授)

 袴田 俊英  (月宗寺住職・秋曹青会長)

 上記の方々による自殺問題への取り組みが語られました。
時間の限られた中で、決定的な自殺防止策は見出せませんでしたが、例え小さな歩みでも、この大きな問題に正面から取り組む第一歩になればと期待します。


曹洞宗青年会
 

第27回東北地方集会  秋田大会記念式典

記念式典(仏祖諷経)
◆記念式典◆
公開シンポジウム終了後、秋田大会記念式典が厳修されました。
仏祖諷経
斎藤 崇淳 東北地協会長挨拶
各来賓の方々からの祝辞
決議文の採択
袴田 俊英 秋曹青会長から次期開催県(岩手) 渡邊 泰英 岩曹青会長へ絡子の伝達が行われました。