令和7年度 弁道会開催報告

令和7年度弁道会報告

日程:6月16日(月)
会場:秋田県曹洞宗宗務所禅センター
講師:福島県曹洞宗宗務所 人権擁護推進主事 吉岡統親 師


第23期秋曹青最初の事業として、福島県曹洞宗宗務所にて人権擁護推進主事を務めておられる吉岡統親師を講師にお迎えし、「宗門差別図書について~禅門小僧訓から何を学ぶか~」と題しての弁道会が開催された。
講師は昭和55年生まれと、歴代の事業にて講師を務めて頂いた中では比較的若く、むしろ青年会員と同世代の講師ではあるが、多くの知見と考察を交えた講義が展開された。


かつては出生や身分による格差が顕著に表れた時代が横行し、それが明確化されているのが当たり前の時代であった。しかし、長い年月を経て差別的な風潮が否定される現代に於いてはこのような事例は到底看過されるべきではないと共に、このような歴史があったという事実をじっかり認識しつつ、現代の常識が時代の経過で意図しない捉え方をされかねない可能性があることを理解しなければならないといった講義がされた。


また、講師の出身ということもあり東日本大震災発生後の福島県のリアルな声や、コロナ禍に於ける寺院活動や檀信徒・地域住民との交流の変化など、実際に行った活動や心情を直接伺えた貴重な機会となった。
此度の弁道会開催にあたり、秋田県曹洞宗婦人会・秋田県曹洞宗寺族会へも参加を募り、なかなか繊細な演題ではあったもののご参集頂いた。
尚、同日弁道会開催前に、婦人会と秋曹青によるボランティア活動による協定が締結された。各会3名ずつ立ち合いの元、自然災害等の有事の際は互いに連携しながら活動を行うことが承認された。