寒風吹きすさぶ11月27日(金)午後3時より、秋田市・秋田ビューホテルを会場に、平成27年度の随聞会が行われ、会員27名が参加しました。
今年は福島県昌建寺ご住職・秋央文師を講師にお迎えし、
『これからの宗侶の立ち位置を考える 〜葬式仏教批判を足掛かりにして〜』と題しご講演を頂きました。
冒頭より「…できましたら講義等の一方通行ではなく、私(央文師)の考えを紹介したうえで、皆さんの具体的なモデルあるいは質問を提示して下さい。 共に青年宗侶としての意見交換の場でありたい。」と、目線を同じくし、目指すところは同じである同行・同志の立場でお話を展開し、我々の緊張を取り除いて 下さいました。
現場の供養儀礼を慣例行持に終わらせるのではなく、例えば故人のお葬式において、その故人を通して遺族または縁ありし方々の自らの生き方<人生>を考える契機にすることで、はじめて「仏教」に昇華させることができる。そこに説得力をもたせるには、供養(葬儀)を執行する僧侶の日常底の生 き方が反映するはずだし、不断の精進が問われるというお考えを示して下さいました。
今一度、我々の務めている喪葬儀礼の意味を問い直し、なぜそれが必要なのか、その供養によって一般の方々に何をもたらせることができるのかを掘り下げる契機となり、宗侶としての矜持を支える、己の在り方・生き方を見つめ直す好縁となる随聞会でありました。
合掌
文:菅原芳徳 副会長