日時:平成25年2月4日(月)午後2時開講
会場:曹洞宗秋田県宗務所・禅センター
講師:久間泰弘 師
(全国曹洞宗青年会顧問/災害復興支援部アドバイザー・福島県伊達市 竜徳寺住職)
演題:震災を風化させない 〜復興支援の今までとこれからを考える〜
講師:久間 泰弘 師
今年度の住職学研修が上記のように開催されました。講師に久間師をお迎えし、福島の現状について、また僧侶がする支援ということについて、お話を頂戴しました。
原発事故などの影響により現在でも避難者は多いが、時間の経過、関心の低下とともに支援に携わるボランティアの数は激減している。反面、現場の声として、宗教者としての僧侶に期待されることが多くなってきている。被災者の自立助力の為に「そっと」押してあげること。答えが出ないことへの不安に、宗教的傾聴、お坊さんがいる空間が確かな役割を果たしている。
その時の出会い、タイミングによりいつ起こるか分からない、被災者自身の心のかさぶたが剥がれる「気づき」の為にも、継続的な傾聴が重要。人の気持ちは分からないが、分かろうとする気持ちが大事。それは必ず相手に伝わる。僧侶がボランティアに関わる意味を深く考え、僧侶としての看板を掲げていくのではなく、自分に問い直すことが求められる。
風化には「広報」が唯一最大の対策。外にいる人達が、福島の状況を自分の地域に伝えて欲しい。また自県内での過去の災害を検証し、話し合うことが災害準備に繋がる。
目の前の苦しんでいる人と、共に歩く姿勢でこれからも支援していきたい。