日程:7月21日(日)
会場:秋田温泉さとみ
講師:藤田一照師
今年度も昨年に引き続き講師に藤田一照師を秋田温泉さとみにお迎えし、
「ととのう坐禅」と銘打ち宗侶以外の方々にもご参加いただいて共に藤田老師の講義と坐禅の実践を修行させていただいた。
昨年度は「坐禅 de Night」と題し宗侶向けに二時間ほどの講習を頂戴したのち、一般の方は夕方5時半からの坐禅会と茶話会にご案内をした藤田老師の坐禅会を大好評につき今年度は日曜日の13時より僧侶も一般の参加者も一緒に4時間みっちりと、楽しく藤田老師のお話を聞いていただいた。
今回の藤田老師の坐禅会を楽しみにされていた方が多く、定刻前より多数の参加者がお集りになったため老師との雑談を交えながら少し早めに始まった「ととのう坐禅」。
藤田老師は今回の講義を〝「釈尊の樹下の打坐」を今、ここで坐る〟と題しお話しくださった。
藤田老師の坐禅会はただ坐禅の作法を教えて実際に坐ってみるだけというものではなく、体の使い方・心の在り方に重きを置かれており初めて坐禅に触れる方でも安心して参加できるものであった。
特にそれを感じられたのは最初に行った〝アイスメルト〟と呼ばれる二人一組で行うワークショップであった。
この〝アイスメルト〟では初め、近くにいる知り合いではないこの日初めて会った人とペアを組み座布団引きを行った。
この座布団引きは座る人、引く人を交代で行う。座る人は一回目は座布団に座っていると「意識」する。二回目は座布団ではなくその下の畳の上に座っていると「意識」する。引く人はどちらも同じ力で引く。
まさか、と思うがこれだけのことで参加者の皆様が明らかに二回目の方が重いと感じ、身体が「意識」をするだけで明確に差が出ることを実感できた。
続いてペアでストレッチを行った際も最初に一人が床に寝そべり,一切力を入れずになされるがままの状態になるように言われたのだが、これが難しい。ペアの方が持ち上げるために触れた部位がどうしても緊張してしまい無意識に力が入ってしまい、脱力することの難しさを痛感した。
またこのペアストレッチの際、してもらう方は自分のからだの中に入れ物に入った水を「意識」する。する方は相手のからだの中にある水をユラユラと揺らすように「意識」して体全体を揺する。
先に述べた通り、してもらう際に脱力して受けることが難しいのだがきちんと脱力しているときれいに波打つように揺らすことができ、身体もしっかりほぐれた。
ほかにも割り箸を使った小顔ストレッチやストローを使った腹式呼吸のトレーニングなど身近にあるものを使った一人でもできるものもご紹介していただき、参加者は皆効果を実感し感嘆の声が上がっていた。
最後は6人一組でグループディスカッションを行った。
一般の参加者の方4~5人の各グループに1、2名の宗侶を加えてそれぞれが感じたことを話し合ったのだが、その中で昨年も参加されていた方が「今年は今年で新しいお話ばかりでとても勉強になった。藤田老師も勉強されているのだから私も意識して新しいことを勉強していかなければ。」とおっしゃっていた。
昨年に引き続き藤田老師に秋田まで赴いていただき開催となった今坐禅会。
4時間の長時間にわたる御講義も最初から最後まで飽きさせることのない楽しく為になるもので、ただ坐るだけではわからない新たな気づきを与えて頂いた。
是非また参禅させていただきたいと思わせていただける弁道会となった。