平成30年3月10日〜11日、全国曹洞宗青年会により企画された東日本大震災慰霊行事に、秋田県曹洞宗青年会として参加しました。
10日は福島県伊達市の成林寺様にて、慰霊・復興祈願法要が行われ、秋曹青からは2名が参加しました。全日本仏教青年会も参加し、宗派を超えて全国から青年僧侶が集い、法要を営みました。
11日は被災地各所で法要が行われましたが、秋曹青では
岩手県宮古市 常安寺様
岩手県釜石市 常楽寺様
岩手県山田町 龍泉寺様
に分かれて参加しました。
今年で発災から7年。被災地に赴くと、重機が目立ち造成作業が行われ、海岸にそびえ立つ防波堤も建築中など、まだ日常生活とはいえない状況が目の前に立ちはだかります。地域により「復興」の感覚は異なり、原発事故の被害の続く福島ではその度合は未だ低いままです。全国から集まった志を同じくする僧侶とともに、今年も被災地支援、復興への想いを新たにすることができました。
第6教区 長泉寺副住職 戸澤広悦
3月11日に岩手県でおこなわれた法要に随喜させていただきました。
当日午前中は、釜石市鵜住居の常楽寺様で行われた法要に参加させていただきました。穏やかな天候の下、多くの法要参加者が集った本堂で御法話を頂戴した後、午前11時15分から法要が営まれました。
「記憶を風化させないよう、毎年この日はここでお会いいたしましょう。来年のこの日まで、皆さん元気に頑張っていきましょう!」という常楽寺方丈様のお言葉に、合掌し頷く参詣者の方々の眼差しが、深く心に残りました。
常楽寺様を辞した後、山田町の龍泉寺様に向かいました。14時から施食会を本堂に於いて執り行いました。その後、龍泉寺様の境内地にある全曹青「活動の灯」の石碑前に移動。震災発生時刻の午後2時46分に、法要参加者の方たちと共に黙祷。引き続き外での法要となりました。
龍泉寺様到着時は引き続き穏やかな天候でしたが、外で法要を開始する時分には一転して肌寒くなり、参詣者の方からは「あの日当日のような寒さだね…」というお声が聞かれました。
「活動の灯」前での法要後、場所を龍泉寺様客殿に移し、全曹青の皆様と共に「茶話会」にも参加させて頂きました。私は龍泉寺様には3回伺わさせていただいているので、茶話会も3回目でしたが、久しぶりに拝見した元気そうなお顔がちらほら…「様々な割り切れない思いを抱え、その気持ちといまだに向き合いながらだよ。遠い所来ていただき、今年もありがとうございます。」のお言葉が胸に染み入りました。
私は震災以後、強風で当日高速道路が通行止めになった2015年を除き、毎年3月11日は岩手県釜石市、大槌町、山田町のいづれかの場所におります。震災以後、秋曹青会員として、自分に出来る事を模索し実行してきました。被災地と共に活動をし続けてきた私達も、いずれ青年会を卒業します。なぜ被災地に向かうのか、どのような繋がりがあるのか。今年度、被災地に向かった秋曹青会員は6名です。来年度は6名から増えてくれたら…と願います。
写真提供:全国曹洞宗青年会