演題 「五条衣の変遷した絡子と守持衣」
講師 川口高風 老師(愛知学院大学教授)
平成22年7月2日、3日 於・宗務所禅センター
今年度の弁道会は川口高風老師を講師にお招きし、守持衣、更に絡子へと移り変わる五条衣についてのご講義を頂きました。
梅雨の晴れ間の大変よいお天気となり、40名程の会員、一般御寺院の参加がありました。
当会で昨年よりお袈裟に関する研修を続けているため、一同「身を乗り出して目を輝かせている」と言われる程の興味を持ってお聞きしました。
講義の始めには老師のお持ちいただいた、各宗の今昔の様々な五条衣、守持衣、絡子等を見せて頂きました。
実際のものを目にしてからでしたので大変分かりやすい講義となりました。
老師のお考えでは、現在宗門の絡子は、環があり両山紋がついていて、両本山折衷した和合のシンボルであり、現在のベストな姿であるとの事でした。
五条衣というものが中国・日本と渡り守持衣となり大掛絡となり各宗派様々な形となる歴史、そして宗制で塔袈裟法、服制規定が定められる過程、さらには道元禅師のお袈裟の掛け方について現在もはっきりしない謎があるという点についてなどのお話で、まるでお袈裟をとおして禅の歴史のロマンに浸るような二日間となりました。